焼肉をはじめカレーやシチューにもオススメのマエバラ

肉質はやや硬め、前股や胸の辺りに位置する部位

松阪牛のマエバラは関東では肩バラと呼ばれたり、関西ではブリスケと呼ばれることもある部位です。
前股の内側、胸にあたる部位で1頭の松阪牛から15キロほどとれます。
前足の付け根の部分にある肋骨の周りの胸肉であるため、飼育中には常に動かしている部分にあり肉質はやや硬めです。
切り方1つで全く違った肉質になってしまう部位であり、精肉店や焼き肉店などで卸す際には部位を上手に切り分けて、料理の方法も使い分けています。
素人の方には硬そうと敬遠されることがありますが、肉を知っている玄人や精肉業者などはマエバラを好む人も多く、脂と赤身のコントラストが特徴のマエバラの脂や赤身を味見することで、その松阪牛全体の味が分かると言われているほどです。

しっかりとした肉の食感と甘みや濃厚な味が人気

焼き肉店でカルビやバラ肉としてよく登場する部位で、赤身で適度にサシが入っていますが、肉質がやや硬めのため、薄めにスライスして提供されています。
下処理の過程ではまず、固い部分と柔らかい部分を切り分けます。
切り分ける際には少し脂を残すのがポイントで、これをスライスすると白い脂と赤身の見事なコントラストができ、紅白の美しいカルビ肉として焼肉に供されます。
切り分けた表面の骨抜きの部分は脂が大変美味しく、そこを味見することで全体の味の見極めがつくとも言われます。
カルビ焼きとして用いられるマエバラは、甘みがあって人気の部位になります。
一方、切り分けた外側の部分はかなり硬いため、シチューなどじっくりと煮込む煮込み料理にすることで、塊でも柔らかくいただけます。
骨付き状態のまま煮込むことで最高のスープがとれるので、料理人の中にもマエバラを評価する人は少なくありません。

定番の焼肉や煮込み料理がおすすめ

カルビとして焼肉にするほか、硬い部分はサイコロ状などにカットしてビーフカレーやビーフシチューにおすすめです。
煮込めば煮込むほど、とろけるように柔らかくなり、長時間煮込んでもパサつきません。
調理の30分ほど前に冷蔵庫から出して常温に戻し、火がまんべんなく入るようにしておきます。
フライパンを強火で熱して牛脂を敷いたら、肉の旨みを閉じ込めるために表面の六面全てを焼きましょう。
その後、水を加えてあくをすくいながら、2時間ほど煮こみ、デミグラスソースや野菜を加えてさらに1時間煮込めば、とろけるビーフシチューの完成です。